握手が語る身体言語

館長の散歩道

明けましておめでとうございます。さて昨年の「館長の散歩道」では、日本人の美しい所作の一つとして「停止礼」をご紹介しました。そこで今回は「握手の仕方」についてお伝えします。皆さんの中にはテレビのニュースやユーチューブなどの動画で、ドナルド・トランプ氏の強引な握手に気づかれた方も多いと思います。彼は各国首脳と挨拶する時に、強い力で相手の手を握り、手を上下に振って自分の方にぐいと相手を引っ張り込みます。すると引っ張られた方は、不意のことなので身体のバランスが崩れて前のめりになり、頭が下がってしまうのです。この瞬間に彼は自分の強さ、優位性を周りにアピールして、勝ち誇った笑顔を新聞記者やカメラマンの脳裏に焼き付かせます。そして最後に相手の背中をポンポンと叩くボディランゲージも忘れません。人の印象として強く残るのは、音声言語表現(ことば)よりも身体言語表現(からだ)が多くを占める事に気がついているのでしょう。しかし今の私たちが気を付けたいのは、自信たっぷりの仕草や勝ち負けではなく、相手を思いやる美しい所作を心掛けることだと思っています。人と人が緩やかにつながる場所、サザンクス筑後を本年もどうぞよろしくお願い致します。